(日記)それぞれの旅立ち |
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2008-07-24 Thu 00:05
滅多に書かないとっても個人的な日記です。
僕には弟がいて、彼は僕に比べたらなんというか、堅実な人生を歩んでいます。職場でひとりだけ、先生でもないのに「先生」という敬称で呼ばれている彼は、きっと仲間たちから尊敬を集めるそれなりの何かを持っているのでしょう。 彼がこういった道をたどってくれていることは、僕の家族にとってはとても救われることであるように僕は感じています。 そして、そんな彼は今日、海外に赴任ということで奥さん(この子がまた、最高にいい子です)とともに旅立っていきました。 さて、そのお見送りに両親と僕は行ったのですが、彼が去って、空虚感というほどでもないけれども何かが終わったような感覚を感じました。 そのあと、両親と三人でお茶を飲んでいたときに、母がとても印象的な話をしました。 ちょっとその背景を先に書きます。母は常に僕の健康、経済状態から行く末まで、すべてを心配している人で、まだ僕が科学者をやっていたころ、カウンセラーの道に進むことを告げたあと、何年もショックから立ち直れずにいました。そして僕がついに、科学者としての仕事を辞めるというまさに同じタイミングで、彼女の体内にガンが発見されました。 僕はもちろん、母には幸せであってほしいわけで、当時、母にそこまで心配をかけながら自分の道を行くという選択は、それなりに勇気のいるものでした。そして僕は、僕自身の親離れの作業として心を込めて選択したのでした。 母は常に、自分のことを後回しにして、子供のため、夫のため、親のため、姑のため、なになにのため、と謙虚に努めてきた人でした。パートでいっていた職場でも、「その職場の母」的な存在になっていたこともあります。それは間違いなく、ある時代に手本とされた愛情深さの形だったと思うのです。 でも、ガンにもなって、それでも息子(つまり僕)が自分の道を行くなんてことや、いろいろなことがあって、本当に生きるか死ぬかというところを通り抜け、今は病気から見事に回復し、自分のための充実した人生を生きていることが僕の目からもよく分かります。 そんな母が、今日言ったのは、 「ガンから回復して、今生きられて、本当によかった。もしかしたら、病の不安と混乱の中で亡くなっていたということだってあり得た。自分はそうはならず、病気のことを振り返ることもできる。今は本当に毎日が楽しい。だからお母さんは、今はいつ死んでも後悔はないんだ」 というようなことでした。 そのことばを聞いて、僕は何か泣きたいような気持ちになりました。 その気持ちを無理やり名付ける必要はないのでしょう。でも試みにことばにしてみるなら、僕と母の間の「親離れ、子離れ」の作業が完了したような感慨でもあり、母が自身の生命を生きている、その生命に触れた感動だったり、 おそらくは、「ああこれで母は時が来たらほんとうに死ぬのだ」ということがはっきりと分かった衝撃だったような気がします。 書いてみて分かったけれど、たぶん今日初めて僕は、母がやがて亡くなるという事実を実感として認識したのでした。 まあそれは明日かもしれないし、ずっと先のことかもしれません。 でもなんだか、弟も母も、旅立つときに旅立つのだと、行くべき道を行くのだということを感じた一日でした。 僕も彼ら家族の面々や、僕自身、そして僕と関わる人々が、その道をしっかり進めるように改めて祈るような気持ちになっています。僕の人生に登場してくれた数え切れない人々、母、弟、父、パートナーさん、友人たち、ほんとうにありがとう。 |
この記事のコメント |
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日記を読んで、僕の人生に登場してくれている多くの人たちに、感謝したくなりました。
自分の人生を生きる感じ、大事だなぁって、やんわりと感じて読ませてもらいました。 +ラブ!
すてきな日記を読ませてもらいました。
ふたこさんにも、私から、愛と感謝と祝福を祈ります。 ラブ! > ふじっこくん、
こんにちは。あたたかなコメントをありがとう。 調子はどうですか。 > まゆさん、 お久しぶりです。愛と感謝と祝福、受け取りました。どうもありがとう。僕からも送ります! 胸に沁みる日記を拝読しました。本当の意味での「親離れ・子離れ」って難しいな、と日頃実感しているだけに、余計そう感じたのかもしません。私も自分の人生に関ってくれた人々、家族、両親、友人、そしてDr.ニ子に余りある感謝と敬意を贈ります。
とてもせつない気持ちにさせてもらいました。
親の期待に応えてあげたい気持ちは私にも痛いほどわかるので、そこをぐっとこらえて大切な選択をしたふたこさんはすごいな。 きちんとご自分の人生に向かわれてこそ、それぞれの旅立ちもあったんでしょうね。 ステキな日記をありがとう。 > kunikoさん、
ありがとうございます! なんだか、感謝と敬意が波紋のように広がるようなイメージが見えた気がして、またちょっと幸せな気分になりました。 > Suomiさん、 お久しぶりです!Suomiさんにもご登場頂けるなんて嬉しいです。またいつかお会いするのを楽しみにしています。 |
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